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2020 7月 16 木

「ニューノーマル」における快適さの追求

概要

  • 現時点では、空調機器が、新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) に汚染されているために、感染が拡大した、という医学的・科学的証拠は確認されておりません。

  • 定期的に、窓を開けたり、換気扇・換気システムを使用するなど、「換気」を施すことで、感染拡大のリスクを低減し、周囲の人たちを守ることにつながります。

  • 空調機器は、室内の快適さを保つために、そして、熱中症のような健康被害リスクを低減するために、有効です。

  • ニューノーマルが推奨される今こそ、空調機器について正しく認識しましょう。

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新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) と換気の重要性

 

WHO (世界保健機関) は、新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)が、感染者が咳やくしゃみ会話を行う際に生じた飛沫を通じて、人から人へ広がることを確認しています。[1] NIH (アメリカ国立衛生研究所) の、3/17の報告では、このような飛沫は、3時間近くは、空気中を漂ってしまっているとのことです。[2]

 

例えば、CDC (アメリカ疾病予防管理センター) が共有した中国のレストランでクラスターが発生したケースによると、新型コロナウイルスの広がりと室内空間における空気循環の関係性が指摘されています。それによると、空調機内部 (空気吹出口やフィルターなど)には、新型コロナウイルスの存在は確認できませんでしたが、換気状態が良くない密閉された空間において、空調機器を使用していた際の風の流れによって、新型コロナウイルスが室内に滞留し、舞い続けた結果、レストラン内で感染を広げた疑いが強い、ということです。[3]

 

現時点では、新型コロナウイルスに汚染された空調機器によって感染が拡大したという明確な証拠は示されておりませんが、換気を十分に行い、新鮮な外気を十分に取り入れることで、室内の環境・室内の人間の安全に最大限配慮することが必要です。[4]

 

換気を行うことで、たとえ室内に新型コロナウイルスが存在していたとしても、それが広がり感染を拡大させるリスクを低減できるでしょう。しかしながら、ほとんどの空調機器 (家庭のルームエアコンや、お店のエアコンなど)には、換気機能は実はついていません。それゆえ、ただエアコンをつけるだけでは、室外と室内の空気の入れ替えは行われていません。 

 

ですので、「換気」という点で、新鮮な外気を室内に取り入れ、室内の空気を室外に排出するために、窓を開けたり、換気扇をつけたり、ご自身でできる換気の方法を確認したうえで、換気をすることが、手洗いなどと同様の衛生面でできる基本的対処方法であると理解し、習慣化させていきましょう。[5] そうすることで、室内における感染拡大のリスクを低減させ、安全性を向上・維持することが出来ます。[6] 

 

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「ニューノーマル」における快適さの追求

空調機器を使う際に、感染拡大のリスクを低減するために換気をすることは重要です。しかしながら、多くの空調機器自体に、「換気機能」は備わっていません。それゆえ、定期的に換気を行うため、窓を開けたり、換気扇をつけたりすると、それにより、室内の温度が変動することになります。特に、夏が近付いている日本では、換気状態で、室内温度が急激に上昇することが考えられ、それは時に熱中症のような健康被害にも繋がりかねません。[7]

 

それゆえ、日本救急医学会 は、新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた熱中症予防に関する提言として、「屋内においては、室内換気に十分な配慮をしつつ、こまめにエアコン温度を調節し室内温度を確認しましょう」と述べています。[8]


 

また、 アメリカ暖房冷凍空調学会 (ASHRAE) も同様に、「換気を行うこと、あるいは、フィルターの機能によって、新型コロナウイルス感染症に空気感染するリスクを低減できるであろう」と述べています。そして、その同じ提言の中で、熱が各人に与える影響について強調しており、「空気調和がとれていない不快な環境にずっといることそれ自体が、健康被害をもたらすストレスを人体に与えており、感染症への抵抗力を低下させる可能性もある」と言及しています。[9]
 

「空調機器」を正しく使い、「換気」を適切に行うことができれば、感染の拡大リスクを低減するだけでなく、快適な環境を実現できます。ここで、改めて、空気調和の4要素に従い、『建築物環境衛生管理基準』に基づいた、快適な環境の実現を目的とする目安をご紹介いたします。[10] 皆さま方の建物タイプによって、可能な換気方法、それにより室内に与える影響も異なりますが、それぞれに適した快適な環境を実現することで、皆さま方の生産性も向上させることができるでしょう。[11] 

  • 「温度調節」: 基準としては、17℃以上28℃以下です。重要なことは、換気をしっかりと行っている場合、たとえ空調機器の設定温度が28℃になっていても、室内温度は28℃より高くなっている場合があります。空調機器の設定温度だけでなく、室内温度も定期的に確認するようにしましょう。

  • 「湿度調節」: 極端に高い、あるいは低い湿度も、不快な環境につながります。基準としては、40%以上70%以下となります。空調機器における除湿機能、あるいは扇風機などを使うことで調整が可能です

  • 「清浄化」: 室内における二酸化炭素の含有率や、ホルムアルデヒドの量などがここに該当します。例えば換気システムを導入することや、フィルターの設置、などが、この基準達成のための方法となります。

  • 「気流調節」: 0.5mメートル毎秒以下が基準となっています。 室内に風がきちんと吹き入れられるように、そして、きちんと風が流れるように調整をする必要があります。空調機器のリモコンから、風向きや風量を確認してみましょう。


『建築物環境衛生管理基準』の提供している基準はあくまでも目安です。皆さまご自身で、ご自身の建物・室内環境にとって、どのような換気方法が適切で、上記の空気調和の4要素のどのような状態が快適な環境か、空調機器を使いながら確認してみましょう。そうすることで、この「ニューノーマル」における、安全に配慮しながらも快適な環境を実現できます

 

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上記の内容は、2020年7月公開時点の情報を元に作成しております。

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[1]

World Health Organization (WHO)
“Q&A. How does COVID-19 spread?” (April. 17, 2020)
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/question-and-answers-hub/q-a-detail/q-a-coronaviruses

 

[2]
National Institutes of Health (NIH)
“New coronavirus stable for hours on surfaces” (March. 17, 2020)
https://www.nih.gov/news-events/news-releases/new-coronavirus-stable-hours-surfaces

 

[3]
Centers for Disease Control and Prevention (CDC)
Research Letter (Volume 26, Number 7—July 2020) (Early Release)
From #6 Jianyun Lu et al., “COVID-19 Outbreak Associated with Air Conditioning in Restaurant, Guangzhou, China, 2020,”
(April. 2, 2020) (Web: April. 23, 2020)
https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/7/20-0764_article

 

[4]
EUROVENT
“COVID-19: Regular and correct maintenance of ventilation systems” (GEN - 1105.00) (April. 10, 2020)
https://eurovent.eu/?q=articles/covid-19-regular-and-correct-maintenance-ventilation-systems-gen-110500&utm_source=ZohoCampaigns&utm_campaign=Eurovent+ClimaNovela+Express+-+COVID-19%3A+Regular+and+correct+maintenance+of+ventilation+systems&utm_medium=email

 

[5]
Centers for Disease Control and Prevention (CDC)
“Steps to Stay Safe” (April. 16, 2020)
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/community/stay-safe.html

 

[6]
American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers (ASHRAE)
“Statement” (April. 20, 2020):
https://www.ashrae.org/about/news/2020/ashrae-issues-statements-on-relationship-between-covid-19-and-hvac-in-buildings

 

[7]
Ministry of Health, Labor and Welfare, Japan
“Things to do to prevent the heatstroke, during the new way of life” (May. 29, 2020)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_coronanettyuu.html

 

[8]
Japanese Association of Acute Medicine
“The proposal concerning the prevention of heatstroke under epidemic of new coronavirus infection” (June 1, 2020)
https://www.jaam.jp/info/2020/files/info-2020601.pdf

 

 

[9]
ASHRAE Environmental Health Committee (EHC)
“Pandemic COVID-19 and Airborne Transmission,” (approved April 17, 2020, Web April 23, 2020)
www.ashrae.org/file%20library/technical%20resources/covid-19/eiband-airbornetransmission.pdf.

 

[10]
Ministry of Health, Labor and Welfare, Japan

“The management standard of environmental sanitation for buildings”
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei10/

 

[11]
American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers (ASHRAE)
https://www.ashrae.org/File%20Library/Technical%20Resources/Technical%20FAQs/TC-02.01-FAQ-50.pd

 

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